「そこから始めるのも悪くないんじゃない?」
私がそう言うと、露骨に嫌そうな顔をしたものの「できたわよ」っと衝立を外す。
「まぁ大丈夫だよ桔梗さん」
「俺らなんて10人兄弟だから誰の身長も知らないしね」
ありがとうございました、とお礼を言うと、難しい顔のまま奥の部屋へ入っていく。
どう転ぶか分からない。不安定な親子関係だと思ってしまう。
「皇汰くんと待ち合わせしてるんだよね」
「急いで可愛くするからね」
二人が髪やら簪やらを色々と楽しそうに私に当てている。 だから私も楽しもうと決めた。
「岸六田先生の浴衣姿も見たいな」
来てるならどこだろうと辺りを見渡すが、広すぎて見当もつかない。
すると二人が唇を尖らせた。
「千景ちゃんたちは空港だよ」
「空港!?」



