201号室の、オオカミくん☆



「……この前は、貴方のお握りを駄目にして悪かったわね」

ムスッと言われ謝られたのか謝られてないのか微妙な気分になる。

「葵って天才児なんだね。鳶が鷹を生むってやつかー」

ニヤニヤと意地悪を吐くとちょっとだけムッとされたが、構わない。


「葵は二人に放置されてたおかげであんなに純粋に真っ直ぐに育って良かったですね」

「……本当に可愛くない子ね」

ぎゅっと帯を結ばれて心臓がぎゅっとなる。
だけどそれ以上はおばさんは何も喋らなかった。

ただポツリと私の浴衣を見て、感慨深く言う。


「貴方のサイズぴったりの浴衣ね」と。


「葵さんは身長何センチなのかしら」

そう呟いた声は、乾いた音になって祭りの賑やかさに消えていく。