201号室の、オオカミくん☆



「結愛ちゃんにはこれだよ」

白い紙に包まれた浴衣をカサカサと広げると、黄色の浴衣に大輪の花と金魚が泳いでいる派手な柄だった。


「結愛ちゃんにぴったりの元気いっぱいの柄だよね」


「お二人さん、浴衣の着付けはその子?」

「そうそう。よろしくね」

同じく深い紺色の浴衣で現れたおばさんは、――葵の母親だった。


気まずげに目線を反らされたけど、リヒトさんとトールさんが衝立を三つ持ってきて部屋の端っこに簡易のバリケードを作って見ないようにしゃがみこむ。

二人も何があったか知ってるらしく監視はしてくれるらしい。


「この浴衣ならこっちのフリルがついた帯に変えたいね」

「ネイルはこの前の落としてるなら黄色にして向日葵つけようかなー」

まるで女子高生のような会話をしながら、二人は小物を選んでいく。

50畳はある吹き抜けの畳の部屋は、色んな物や人でがやがや賑やかだ。