201号室の、オオカミくん☆



「ふぅん……。素敵じゃん」

お寺とシンデレラって何だかミスマッチだけど。

私も今日……。

この階段を降りたら魔法が溶けるんだ。


花忘荘で過ごした、皇汰と毎日一緒に帰った日々が夢のように終わる。


葵の舞で魔法が溶ける。



「結愛ちゃーん!」


のんびりと上がっていたら、法被(はっぴ)姿のリヒトさんとトールさんがバタバタと降りてきた。

「急いで急いで! 俺ら五時から売り子するんだよー」

「それまでに結愛ちゃんを可愛くしなきゃ」

大忙しなのか二人は靴も履かずに降りてきている。


階段を二人に担がれて上ると、孔礼寺の参道には屋台がぎっしりと並び始め、お参りする道の真ん中に大きなステージが作られていた。