同じマークが揃ったらトランプの真ん中に置いた手札の上に手を置く。
一番最後に置いた手の人がその場にあるトランプを貰う。

手札が一番多かった人が負け。


そう簡単に説明してから勝負をかけた。

こんな闘争心が高いゲームなら負けないんだから。


案の定、のんびりな葵が一番最後でどんどん手札が溜まっていく。


「ふうん」

何かを感じたのか、葵は何度も最後になりながらも段々と慣れていく。


「つまり場に出たカードと皆の手札のマークを覚えたら、次に捲る時に同じマークが出る確率が計算できるね。なるほどなるほど」


「!?」


葵は場のカートのマークとか全部覚えていけるの?

ちょっと待った。

私以外、二人ともレベルが高い気がするんだけど。


「やっぱりハンデ!ハンデがいる!」

絶対負けたくない私はハンデを要求した。

二人はすんなりと受け入れ、効き手を封印してくれたけど。