201号室の、オオカミくん☆



「ありがとうございます。結愛ちゃん今から帰るの? 俺もう上がるから送るよ?」


心配げにそう聞いてくれたけど、顔がにやけてしまった。


「大丈夫! 迎えに来てもらうから」


「えー彼氏!?」

焼きもちのように頬を膨らますけど、リヒトさんは『女の子』という生物が好きなだけ。

1回でもお店に来たら顔も忘れない特殊な人なだけ。


この距離感も安心できるのかもしれない。


「じゃっねー。またお小遣い日に来るよ」


リヒトさんに手を振ると、そのまま光とも別れて、駅の裏口に走った。








「遅いぞ」

壁にもたれて気だるげに皇汰が手を上げた。

待ち合わせして一緒に帰れるなんて、なんかちょっと夢みたい。


「リヒトさんのお店で捕まっちゃって。あの人は彼氏か」

「確かに」


プッと皇汰も吹き出した。

あのイケメンは男の子にも有名なのかな。

確かにそこらのモデルより格好いいけど。