横へ真っ直ぐに伸ばされた腕はピンと張り詰め、
そのまま地面を蹴りあげるように回ると、鈴を鳴らした。
1つ1つの仕草が、色気を含んでいて、艶がある。
いつものヘラヘラした顔ではなく、引き締まった真面目な顔も。
制服で舞っているけど、これが着物で舞っていたならば、地面を蹴りあげて回る際、月夜に浮かぶ着物の袖はきっと趣があって美しいんだと思う。
本人が舞いたくないのに、舞わされるのは、葵のこの人を惹き付ける魅力のせいなのかもしれない。
最後にシャランと鳴らした鈴が余韻を残して耳の中に広がっている。
「我慢ならん! ちょっと待っておれ!」
「へ? 舞っておくの?」
葵の発言に返事もしないまま、慌ただしくドラガンさんは自室へ駆け上がると、太鼓を持って降りてきた。



