「んな汚いもん持ってないよ」
「汚くなくても新品でもいいけど、防犯でベランダに干すんだよ。一人暮らしの女の子の部屋なんて心配じゃん。オートロック? 3階以上?」
「築50年ぐらいのおんぼろアパート一階」
そう答えるとリヒトさんの顔が真っ青になる。
「駄目じゃん! ゆいちゃんみたいな可愛い子がそんな所! 大丈夫!? 駅の向こうは痴漢が」
「それ知ってる。大丈夫だってば」
リヒトさんの心配性に苦笑しながらも、後ろに視線を伸ばすと30%オフのワンピースが目に止まった。
肩がちょっと出ちゃうけど、胸の所からふわりとした水色のワンピース。
可愛い!
「あ、可愛いでしょ? 150だから売れ残ったみたいだけど」
「買う!」
明日からご飯にふりかけ生活でもいいや。買う。
これ着て玄関から出てきたら、私可愛いんじゃないか!?



