「腫れてる……?」
葵も皇汰も気づかなかったのに。
「うん。一ミリぐらい腫れてる。んでいつもより表情が硬いし」
服屋で何度か会っていたリヒトさんならまだギリギリ分かるけど、数回しか会った事ないトールさんに気づかれるとは。
「女の子の変化はどんな事でも分かるよ」
優しく笑うトールさん。
そっか。話を聞こうとわざと皇汰から離れてくれたんだ。
「授業サボったのがバレてね。お婆ちゃん、厳しいから」
「でも、結愛ちゃんは傷ついてないんだから優しいお祖母さんなんだね」
左頬をなぞってくれながら、目を細めて笑う。
確かに、私もちょっと複雑かもしれないけど、皇汰や葵よりはきっと真っ直ぐな愛情で育ててもらっている。



