「えー。皇汰くんと?」
「『くん』は止めろ。皇汰でいい」
「分かったけど、皇汰と一緒は嫌だ」
「分かってねーよ」
またチョップされそうになって、今度は上手に避けた。
どうやら皇汰は掴めない葵が少し苦手っぽくて、頭を抱えている様子が伺えて面白い。
「てか、男と住んでるなんてお婆ちゃんに見つかったら……」
すぐに強制送還だと告げようとして、――止めた。
言わなきゃいけないんだけど、でも言いたくなくて笑っておく。
私が居なくなるから代わりに此処に葵が住めば、きっと二人は良い友達になれると思ったから。
そう考えたらやっぱり寂しい。
「結愛ちゃーん!」
こんこんとノックされて開けると、リヒトさんとトールさん、ドラガンさんまでやってきた。



