学校、全然来なくなったくせに。
茶色くてサラサラの綺麗な髪だったのに。
背も伸びて、余裕な笑顔を浮かべる皇汰は、何一つ昔と変わっていなかった。
「ほら、危ないよ」
「うわっ」
捕まれた腕は、不意打ちに抗う事も出来ず、ふんわりと抱き抱えられ、ゆっくり下ろされた。
「荷物これだけ? なんか手伝おうか?」
靴を脱ぎながら、面倒見がいい優しい性格を隠しもせず言う。
だけど辛い。
「学校、来てよ」
だから今の気持ちをそのまま伝えた。
「私が皇汰に頼みたいのはそれだけなんだけど」
いや、理由も知りたい。
同じアパートになった今、できれば親密に、行く行くは彼女とかになりたい邪な気持ちは溢れている。
「うん。行くよ」
「なんで行かない――え?」
「行くよ、学校」



