201号室の、オオカミくん☆




あ。
今、ちょっとだけ分かった。何で葵と居て安心できるのかを。


「何とかなりそうってまた取り繕うの? さっき私が怒られないように付いた嘘みたいに」

駅の前の交差点を過ぎ、一本小さな路地に入る。

すると急に長閑な……長閑過ぎて暗い小道を通り抜けていく。



「皇汰はさ、世渡り上手だし、自分を良く魅せる方法も知ってるけどさ、着飾って格好つけてても、それは自分じゃないんじゃないの?」


皇汰と葵は反対なんだ。

嘘を付かない透き通るような葵。

自分をよく魅せる為なら上手に嘘をつく皇汰。


「私は、目を細めてケタケタ笑う皇汰の方が好きだよ。腹黒いけど」


バンバンと伸びをして肩を叩きながら、明るく言ってみた。

ニュアンスだけでも届けば嬉しい。