201号室の、オオカミくん☆


不機嫌そうに言うと、皇汰はまた黙って歩き出す。


私を荷物のように抱えたまま。

「えっと……怒ってるの?」

「へぇ。結愛には怒ってないように見えるんだ」


メチャクチャ怒ってるように見えます。見えてます。


「『ごめんなさい』だろ。心配かけた時は」

「ごめん……」


そんなに心配するとは思わなかったし、もしそう思ってたら自力で起きてた。

いや、元はと言えば、ピリピリした空気を出す皇汰が悪いんだ。



流石に人通りが多い駅の近くになると下ろしてくれたけど、カバンは捕られたまま。


「――俺が若社長を探してくれって言ったから、もし事故とかに巻き込まれてたら、責任感じるだろ」

「あは。繊細だね」

ギロリと睨まれたので、小さく『すみません』と謝ってしまった。