ひょいっと帽子を取られ、強引にまとめられていた私の髪の毛が束になり……ベッドの上に散る。



何故……ベッドの上かと言うと



端に小さく腰かけていたハズの私の腰に十条店長の手が回されて……そのまま可愛いハート型の枕へと押し倒されているから、で。



心臓が、壊れそうなぐらいに鳴り響く。



キスも、髪を撫でる手も、微笑む姿も……自分を良く見せる事を仕事にしているだけあって、上手過ぎる。



「ゴメンね?時間が無いからムードとか無くって……」



「……いえ、そんなっ……」



どちらかと言うと……ムードあり過ぎですから!!