その日は……家に帰っても秋の笑顔と、あの一言が頭を巡って眠れなかった。 「凪は雪乃に惚れてる」 何の根拠も可能性もない言葉。 だけど、どうせもう逢えないのなら信じたい。 私の為にも……。 秋の為にも。 そしたら、また今日も頑張れるような気がするから。 ……そんな、波乱に満ちた運命の一日の 幕は開いた。