そんな、流されそうな心を理性が止める。



凪には彼女がいるんだし。



私は人を好きになれる立場なんかじゃないんだし。



だから押し込める。



ここにいる間は、誰も好きになんてならない。



一日も早く、借金を返せたらそれでいいんだって……。



「秋……ゴメンね?」



「何言ってんの??俺簡単に諦めないし!!」



その、秋の笑顔は……いつもよりも数倍輝いて見えた。