初めてあの手紙を見たとき、すごく感動した。


人を好きになることのひたむきさを思い出した。


とどけばいいなぁって、そう思ったのに……。


清瀬くんの恋がうまくいけばいいって、そう思ってた。


だけど今は、とてもじゃないけどそんな風に思えないよ。



「やっぱ今日の藤田へん!!」


「えっ?」


「熱でもある?」


「ひゃっ……!?」



心配そうな顔をして、私のおでこに熱がないか確かめるように触れた清瀬くん。


ちょ、清瀬くん!?



「んー、熱はないかな……?」


「な、ないよ! 熱なんてっ!」


「いつもはなにがそんなに面白いのってぐらい笑ってんのに、今日の藤田はなんつーか……えっと……笑顔がぎこちない!!」