すきの、チカラ


葉山くんが、わたしを、じっと見つめる。



「それからも、気がついたら、目で追ってた」



葉山くんの瞳の中で、わたしがゆらゆら、揺れている。



「たぶん、俺・・・告られる前から、望月のこと、見てたよ」



そう言って、葉山くんが、照れたように、視線をそらしたとき。


世界が、さあっと、色を変えた気がした。



・・・ねえ、葉山くん、すごい。



すごい。どうしよう。


すきな人に、すきって、思ってもらえること。


知らない。知らなかった。こんなに。こんな、すごいものなの?だって。



「う〜・・・っ、」



だって葉山くんが、わたしを少しでも好きでいてくれるって思ったら、ばかみたいに、涙が止まらないの。


それだけでわたし、何倍も、自分の価値を、見つけられる気がするの。


しっかり、立っていられるの。


・・・自分のこと、好きになれる気がするの。



「泣くなって」

「ごめ・・・っ、ひっ、く・・・っ」

「・・・こら」

「ごめん、な、泣きやむね・・・っ!!」

「ははっ。おれも、ごめん」