フキゲン・ハートビート



「怒る? なんでよ?」

「全然連絡してこねーから」

「はあ? 違うじゃん? ソッチが連絡してこなかったんじゃん?」

「だっておまえメールは苦手なんだろ」


誰がいつそんなこと言った!


と、思ったけど。

それと同時に、誕生日にくれたメールをおもいきりシカトこいたことを思い出した。


たぶん、あのときのことを言われているんだな。

わざとじゃないけど、なんか、ごめん。


「じゃあ電話してくるとか、メッセージのアプリを取るとかだね~……」

「そういうのはメンドイからしない。電話もメンドイからしない。……つか、いつもなにかとそっちからだったから、おれから連絡するとか、そういう発想自体なかったわ」


なに、それ。

ちょっと自分勝手すぎない?


「……あはは、なんだよもう~!」


思わず笑っていた。


拍子抜けしたのと、半田寛人っぽいなって思ったのと、安心と。

いろいろ混ざって笑うあたしを、ふたつのつり目は不思議そうに眺めていた。


「受け身すぎるんだよ。あたしこそ、フツウにウザがられてるんだと思ってた」

「いや、だって……わりとマジで、怒ってんだと思ってたし。最後、ヘンなのに絡まれたし」


ヘンなの、って、ユカっぺのことかな。

国民的アイドルに対してヒッドイ言い草だな。


それに、一時はつきあっていたんじゃないの?