ようやく池田屋に着いた。
着物が乱れていた。
着物をただして、山南さんが行く前に渡してくれた新撰組の浅葱色の羽織り
それを着物の上から着た。
気配を消しながら中に入ると血塗れだった。
血を流して倒れているもの
戦っているもの
全てがあの時みたいで怖かった。
その時
新「桜華!」
新八の声が聞こえた。
そこで我に返った
後ろから私にめがけて襲ってくる。
けど遅かった。
間に合わないっ!
目をつむった。
新「ぐっ。」
えっ?
新「ってて。大丈夫か...?」
「うん…って新八の手っ!!」
新「うん?あっ、怪我してるな。」
新八は私をかばって手に深い傷を負ってる。
血がたくさんでてる。
「ごめん…」
新「いいってっと、気がはェな。」
新八に切りつけた長州藩士は再び襲ってきた。
それをすかさず斬って行く新八。
新「わりぇけど二階の方頼むな。総司のやつ1人で戦ってんだ。」
「うん。分かった。私に任せて。」



