「美雨は、こいつと帰ろうとしてるの?」 「あ、送ってくれるって「いくぞ」 翔くんは私の言葉を遮って、私の手を掴んで歩き出した。 「痛いッ!」 力が強くて腕がちぎれそう。 「待って翔くん!倉田くんが!」 「お前は倉田くんって奴と帰りたいの?」 お前。 その言葉が胸に深く刺さった。 …泣きそう。 「ちがっ「なら勝手にしろよ。待ってて損した。」 「翔くっ…」 「鈴森!」 後ろから倉田くんが駆け寄ってきた。 「翔くっ、ふぇっ、うっ、待って、いかなっいで…うわぁぁんっ…」