月光の下






「……あんた、何してんのよ」



聞き覚えのある声がした。
目の前にいる人物を見て、固まった。




今、私の目の前にいるのは、
ラブホテルから出てきたばかりの母親。


隣には知らない男の人。




このホテルで、その人と遊んでたの……?






「た、助けて……」



小さな声だが、必死に母親に助けを求めた。



助けてくれる、と。
わずかな淡い期待をした。