「夜って安心するんです。いろんなものから解放された気がして」



1日が終わったって。
すごくホッとする。



昼間は大嫌いだけど、夜は好き。






「奇遇だな。俺も夜の方が好きだ。昼間は息が詰まる」


「私もです……」




ほんの小さな、彼との接点。


それがなんだか妙に嬉しく思えてしまった。







「お前の家、どこ?」


「ここから少し歩いた所ですけど……」


「行くぞ。早くしろ」


「送ってくれるんですか……?」