月光の下





また更に涙が出てきた。




「おい……何でまた泣いてんだよ」


「ご、ごめんなさいっ……」




この涙は悲しいからじゃないですよ?


彼のさり気ない気遣いが嬉しかったから。




温かさを感じたから。





「ったく。あんたって本当に変な女だな。つーか何でここに来た?」


「……」


「俺の正体知ってるなら、普通はもう来ないだろ」


「それは……」




私も変な女だと思う。


ここに来た理由も、特にない。




走って、立ち止まった時にはここに来てた。