「あ……」 彼のメガネを奪って、前髪を上に上げてみた。 その顔は間違いなく、あの時と同じ。 やはり彼はあの夜の人だった。 「やっぱりお兄さん……あの時の……」 「っ……」 また会えた。 会えるなんて思ってなかった。 嬉しい、なんて。 心の中で秘かに思った。 「チッ……」 お兄さんは小さく舌打ちをして、私の腕を掴んだ。 「え…あ、あの……」 腕を掴まれて、店の奥へと連れて行かれた。