月光の下






「あ……」



彼のメガネを奪って、前髪を上に上げてみた。





その顔は間違いなく、あの時と同じ。


やはり彼はあの夜の人だった。





「やっぱりお兄さん……あの時の……」


「っ……」




また会えた。
会えるなんて思ってなかった。




嬉しい、なんて。
心の中で秘かに思った。





「チッ……」



お兄さんは小さく舌打ちをして、私の腕を掴んだ。




「え…あ、あの……」



腕を掴まれて、店の奥へと連れて行かれた。