パンを食べ終わって、一宮さんがその場に寝転がったので、私も隣に寝転がった。 仰向けで寝転がる彼をジーッと見つめた。 綺麗な顔だ、と改めて思った。 「……何?」 視線に気づかれたようで、彼は私の方を見た。 「え、えっと……あの」 「何?」 「一宮さんって、家族とかいないんですか……?」 「え……」 咄嗟に出た言葉だったが、“しまった”と即座に思った。 触れたらいけない部分に触れたような、そんな気がしたから。