月光の下







「助けてっ……助けてっ!!お母さんっ……!!」



咄嗟に助けを求めた。
久々に“お母さん”という言葉を口にした。






「……何だよ、お前かよ。邪魔すんな。今、いい所なんだから」


「ふーん……」



母は軽蔑するような目で私を見た。








「丁度よかったじゃない。役立たずなんだから、兄さんの性欲を満たすくらいはしてやりなさい」



……え。


その言葉に私は耳を疑った。




母は私を助ける事なく、さっさと自分の部屋へ。