桜の花びらは美しく、儚く、散っていく。

「私は平気だけど……、なんで私をここに連れて来たの?」

私が首を傾げると、

「………説明してなかったのか…?」

お兄さんが逢瀬朔夜に訪ねた。

説明どころが、自己紹介すらしてないよと言ってやりたい。


「……………奏汰代わりにしろ。」

「……了解。」

奏汰(かなた)と呼ばれたお兄さんが説明してくれるらしい。

「まずは…俺の名前からかな。俺は奏汰。同い年だし、分かんないことあったら俺に聞いてね?」

やっぱりお兄さん、って感じの奏汰。

「んで、こいつが聖也。」

「俺もタメだから、相談とか告白とか大歓迎だからな!」

にへ、とチャラ男…聖也が笑う。

取りあえず、聖也はスルーする。



「それで、咲良ちゃんをここに連れて来た理由なんだけど……」

先ほどと打って変わる、真剣な雰囲気に思わず息を飲む。