☆カナコside☆ あれから。 …桜ちゃんを見なくなった。 「瀬川。 桜ちゃん最近元気?」 「………」 「瀬川?」 「………」 本から目を離さず、瀬川はとことん私を無視。 「…瀬川?」 「知らねぇよあんな奴」 盛大な溜息を吐きながら、瀬川は言い放つ。 そして本を乱暴に閉じると、教室を出て行った。 瀬川…? あんな奴って…。 「カナコちゃん」 「ぅわっ!?」 急いで後ろを振り向く。 いつからいたのか、 そこには桜ちゃんがいた。