白い狐の探しモノ

ギィッと軋むような音。
その音は少し耳障りで、私は少し目を細めた。

そして、開いた扉の中を見た。

そこには、信じられない光景があった。


膝を抱えて顔を伏せている、白髪の少年。
その少年は小柄で、痩せていた。


「え...。」


私は、それから言葉を発することが出来なかった。
そして少年は、ゆっくりと顔をあげた。
その目は紅色で、濁っていた。


「...久々。人間の姿見るの。」

「え...。」

「人間の声は、よく耳を澄ませば聞こえるんだ。だけど姿は、いつぶりだろうね...。」


よく理解できない。
この少年は何を言っているんだろう。


「...ここまできた人間も、本当久々。そして、この祠を開けた人間は、君が初めて。」

「あなた...ずっとそこにいたの?」

「...まーね。」


こんな狭い場所で...ずっと?
耐えられるわけない...。


「何者なのよ、あなた。」


私のその問いに、少年はふっと笑って、私の目を見つめて言った。


「世に言う、妖狐かな。」