白い狐の探しモノ

「...て...」


声が聞こえる方に私はどんどん歩みを進めていく。


「た...け...。」


上手くは聞き取れない。
でも確かに聞こえるその声に、私は誘われるように歩いていく。


「誰かいますかー...。」


そう声をあげるけど、相手には聞こえていないみたいで返事は帰ってこない。


「たす......無理...だ...ね...。」


徐々にはっきりと聞こえてくる。
好奇心だけが私の足を動かした。


「助けてー...。」


...そして、はっきりと聞こえたその、救助を求める声。

確かに聞こえた、助けてって言葉。

私の足は速度を速めていく。
迷子だろうか?
ほぼ、そんな考えだったけど。


「助けてー...なんてね。無理に決まってるよな。」


諦めを含んだその声が、妙に寂しそうに聞こえて。


「無理なんかじゃないよ!」


きっと迷子の子なんだ。
帰り道がわからなくなって、きっとその子は諦めちゃって...。

そう、勝手に解釈してその声のする方へ進んでいった。

そして、行き止まりとなったその場所には、普通より少し大きい祠があった。