白い狐の探しモノ

「奥から聞こえるの...その声。」

「怖いこと言わないでよ、美依。」

「いや、だって本当に...。」

「...っ、ごめん、みよりん、俺、ちょっと用事思い出した...。」


ソータが両手を合わせて言う。


「何よ、ビビっちゃって。」

「ほんっとごめん。また明日な...!」


そう言ってソータは走っていった。


「もう、ソータのビビり。」

「...ごめん、美依。私塾あるの忘れてたわ...。」


あぁ、そうだった。
有紀、塾行ってるんだった。


「うん、いいよ。私はもう少しここにいる。」

「...あんま遅くまでいちゃ駄目だよ?なんかあったら電話してね。」

「なんかお母さんみたいだしー。」

「うるさいー。じゃあね。」


ちょっとサバサバしてるところがあるけど、優しいのが有紀だ。

私も、妖狐とか信じられないけど、でも、この声の正体を知りたい。
気になってしまったんだから、仕方ない。

私は神社の奥へと進んだ。