ゆっくりと持ち上がる顔。 キャップのつばの陰に隠れていたその表情は、 安堵と嬉しさが混在する喜びの顔だった。 そして、視線が絡まったその時。 彼女の瞳から大粒の雫が零れ落ちた。 それを見た瞬間、俺は彼女の腕を引き寄せ抱きしめた。 もう二度と離すまいと。 ~Fin~