ルビーの言葉に舞姫は、もう一度けらけら笑った。
「あんな調子でも結構な数の女がなびくから、いい気になってるんだろうね。けど悪いやつじゃないよ。軽いしお調子者だけどさ。まあ、一度ぐらい女から肘鉄(ひじてつ)食らわされんのもあいつにはいい薬だね」

 気にしない、気にしない。そう言いながら、舞姫はパタパタと手を振った。