【完】あたしはニセカノ。

「あー、けど」


「…え?」


「なんか、今日は優しかったかも」


「優しかった…?」


あたしとのことで、人には優しくしなきゃっていう意識が芽生えた!?


優しい涼くんなら、あたしもすんなり話しかけられるかも…。





ドキドキしていると。


「今日、涼にコクってきた子がいたんだけど…」


「えっ!!告白されたの!?」


「こんな話、紗南ちゃんは聞きたくないか」


三田村くんが眉を下げて苦笑いしながら後ずさるけど、


あたしは逆に、三田村くんの腕を掴んで詰め寄った。