【完】あたしはニセカノ。

「実は黙ってたんだけどー…。紗南ちゃん、男子の間で人気あるんだって!」




「ほえ?」



予想外の言葉に、変な声が出てしまう。



「ぽわ~んとしてるでしょ。それが、かわいい!って。ねっ、タイちゃん!」



桃ちゃんがタイちゃんをつねって、ギャーッて叫んでいる。



話を合わせろってこと?









「アハハ、桃ちゃんってば。あたしを元気づけようとして、そんなこと言ってくれるんだから~」



「ホントだってば。涼くんだって、絶対タイプ。あたしも男なら、間違いなく紗南ちゃんを選ぶ!!」



真剣に言う桃ちゃんに、クスリと笑みがこぼれた。