【完】あたしはニセカノ。

「あたしの友達、涼くんにコクった子はもうとっくにカレシできたの。けど、三田村くんを好きな子は、まだ思い続けてるよ」




「そうなの?」




「そうだよ。ちゃんと、次のステップに進めるようにしてあげてるんだよ。

ねっ、そんな涼くんが、紗南ちゃんにだけOKの返事をしたんだよ!?

絶対、絶対にすごいことなんだからっ!!」




桃ちゃんに言われると、そうなのかなって思えてくる。














「あたし、一緒にタイちゃんに話を聞いてもいいかな…」



「いいよ~!次の授業、サボろうよ。すぐに帰ろう」



え。




気付けば桃ちゃんに連れられ、学校の外へ。




今日あたしは、



人生初めての、



サボりを経験することになった……。