【完】あたしはニセカノ。

「ホントにそうなんだから。三田村くんが、いい例だよ」



「三田村くんが?」



意外な名前が突然出てきて、ビックリ。



「みんなにいい顔するし、コクられても生返事。色んな子が、もしかして…って思ってるんだから」



そう言われて、



連絡先を交換したときのスムーズさに、妙に納得がいく。











「特定のカノジョを作る気がないらしーけど。あーいう、なに考えてるのかわかんないタイプが、あたし苦手」



「三田村くん…優しいよ?」




涼くんとのことだって、協力してくれそうだったし…。




「だからそこが狙いなんじゃないの?まさか、紗南ちゃんにまで手ぇ出そうとしたの!?」




桃ちゃんが怖い顔であたしを見てくる。