【完】あたしはニセカノ。

「涼くん?今日は三田村くんと学食に行ったみたい」




やっぱり。




当然、あたしを避けるよね。




「紗南ちゃんだけ来るかもって、期待してたのに。タイちゃんも、楽しみにしてたんだよ~」




優しい桃ちゃんを見ていると、だんだん涙腺がゆるんできた。










「うっ……」




「わ、どうしたの!?ちょっと、こっちに来て」




人の目に晒されないよう、桃ちゃんが慌ててあたしを廊下の端へと連れ出す。




「涼くんに…嫌われちゃった」




「どういうこと!?」




「それに、桃ちゃんにも迷惑かけるかも…ゴメン」



「ええっ、意味がわかんない!ちゃんと話してよ」