「俺に、こーいうことされたかっただけ?付き合いたいって、そーいうことか」


涼くんが、あたしに顔を近付ける。



強引に唇を奪われそうになって…。








バッチーン!!



思わず、



涼くんを、引っぱたいてしまった……。



「いってぇ……」



「だっ……大ッ嫌い……涼くんなんか、大ッ嫌いなんだからーっ!!」



悔しくて、虚しくて。



やりきれない思いを抱えたまま、



家まで無我夢中に走り続けた。



その間、



あたしは一度も振り返らなかった……。