【完】あたしはニセカノ。

「涼くん、ごめんなさい…」



「いーけど。いつなんだよ、誕生日」



軽く俯いていたけど、チラリと目線をあげ涼くんの表情をうかがう。



あ。



怒ってない。



軽く笑っていて、話しかけやすい雰囲気。







「日曜日なの…」



「そっか」



え、それで終わり!?



いや、ここは…  



あたしがもっと頑張らないといけないのか。



「日曜日…涼くんとデートしたいな。予定、空いてる?」



「その日、忙しい」



ガクッ!



明らかに残念な顔をしているはずのあたしに、



涼くんが声をかけてくる。



「でも、夕方なら…会いに行ける」



ドキッ。