【完】あたしはニセカノ。

「涼く~ん…」



涼くんの腕を軽く掴み、クイクイと引っ張る。



「なんだよ」



ジロリとニラまれ、もうお手上げ。



もはやこれが、



演技なんだか、あたしには判別できない。








「プレゼントも、お祝いもしてくれなくていいから…

これからも、ずっとあたしの側にいてね」



思い切ってそう言うと、



たまりかねたように、



涼くんが、プハッと吹き出した。



あ…



やっぱり、



今のは、冷たいフリをしてたんだ?