【完】あたしはニセカノ。

案の定?



なんだか不機嫌そうな顔をしている。




でもこれは、ホントに不機嫌なのかも。




あたしのとなりにやってくると、



奪うように腕を取る。












「勝手に消えんな。バーカ」



このバカには、めいっぱいの愛情が溢れていることを、あたしは知ってる。



「消えてないよ…タイちゃんと楽しそうに話してたから」



「つか、なんでふたりっきり?お前らデキてんの?」



シラーッとした顔で、涼くんが三田村くんとあたしを見比べる。



「まさか!」



そう言うあたしを押しのけ、三田村くんがあたしと涼くんとの間に入った。



「そうだ…って言ったら、お前どーする?」



ええっ!?