【完】あたしはニセカノ。

「涼くん、前に三田村くんと連絡先を交換したこと…妬いてた」



コッソリ、暴露。




そうしたら、三田村くんは大きく頷いている。




「知ってる。あの後、『お前から紗南に連絡すんなよ』って何度か釘刺されたし」



「え…そーなの?」



しかも、“紗南”って。



あたしの前ではいつも、お前なのに。



そんな涼くんにも、少しキュン。









「素直じゃないよなー、アイツ。でもそこがまた、かわいい」



「うん、うん。涼くんって、ふて腐れてるときほど喜んでたりね」



ふたりでクスクスと笑っていると、



涼くんがやってきた。