【完】あたしはニセカノ。

「違います、違います…」



「紗南ちゃん、俺にまた敬語つかってる」



「アハハ、どうしてかな。三田村くんといると、こうなっちゃうの」



クスクスと笑っていると、



三田村くんがキョロキョロと辺りを見回す。



「涼が来たら…殺されるな。俺、すぐに戻るから」












涼くんへの警戒心は、忘れてはいけない。



あたしとのことを隠してるつもりだけど、



三田村くんには、なんでもお見通し?



これを知ったら、涼くんがなんて言うか。



全力で否定しそうだよね。



フフッ、



想像しただけで、笑っちゃう。