【完】あたしはニセカノ。

さっきまで好きって思っていた涼くんだけど、



迫力は相変わらず。



ビビって動けずにいると、



近くまで歩いてきた涼くんが、



目の前で立ち止まった。







「それ…俺のだろ」



…へ。



あ、これ!?



涼くんは、あたしがお箸で掴んでいる唐揚げを顎で差している。



「えー…でも、もう箸つけちゃったし…」



あたしも、なにを真面目に答えてるのか。



涼くんがここにいる事実を確かめることもなく、



突然、唐揚げを求められたことに対する



疑問さえ、投げかけられない。