【完】あたしはニセカノ。

「もう…好きになっちゃったから。自分でも、どうしようもないの。

冷たくされても、嫌われてるってわかってても…好きなの」



あたしって、



バカだよね。



こんなことを言っても、



涼くんの気持ちは、あたしから更に遠のいていくだけなのに…。







依然として冷たいままの涼くんの視線から、



逃れるように、俯いた。



「あっそ」



そんなあたしに対して、冷たい言葉が降ってくる。



こんな状況になって、



少しも優しい言葉なんて、かけてもらえないってわかっていても、



涼くんが好き。



もう、気持ちだけのモノじゃない。



ここまでくると、魂のレベルだよね。