「そう……だったのか……」


「よく話してくれたわ。」



衝撃的な真実に、厠餉乘は机に手を付き頭を垂れる。


頑張ったとでもいうように、假躍は浅雛の肩に手を置く。



無理矢理泣き止んだ聖は、過去の真実を掻い摘まんではいるが全て話した。


他でもない薙晶がそう望んだから。



「冷宝は浅雛に託したんだな。四葉のクローバーのペンダントに見せかけたこのUSBメモリを。」



小鳥遊が手にした四葉のクローバーのペンダント。


そう数週間前に聖が薙晶から貰ったものだ。


それは正確にいうとペンダントではなく、ペンダント型をしたUSBメモリ。


中には朔渕の悪行が全て詰まっている。


聖がペンダントを握り締めた時、蓋が偶然外れた。


それで、聖は薙晶の思いに気付けたのだ。



「悪かったな。薙晶のこと散々……」

「いえ。そう思わせるようにしていたので。」



我黏は謝るが、当然の結果というかそれで良かったので、浅雛は謝る必要は無いと思う。