鎮守の森に鬼火が灯る

ほっとして頭を上げようとした瞬間。




――――鴉が、くるりと身を翻した。





そして、もう一度こちらに飛んで来る。








(―――――あぶない!!)








ぎゅうっと抱きしめてくる腕の中で、あたしははっきりと、黒い嘴が真っ直ぐに男の子の頭に向かって迫ってくるのを見た。








頭が真っ白になる。





息が止まりそうだ。






あたしは思わず両手を伸ばして、男の子の頭を掻き抱いた。







黒光りする嘴が、あたしたち目掛けて飛び込んでくる。






あたしはぎゅっと目を瞑り、これから訪れるであろう衝撃と痛みに構えた。