鎮守の森に鬼火が灯る

そこにあるのは、深緑の闇に沈む森の奥で、ゆらゆらと揺れながら漂う、青白い光。





あたしは、懐中電灯か何かの光だと思った。







「誰か、いるの………?」







あたしが独り言のように呟くと、男の子は青白い光を見つめながら、静かに首を横に振った。








「あれは―――鬼火」








そう言って、男の子があたしに視線を戻した。








「………オニビ?」








聞いたことのない言葉だった。








「人魂とか、火の玉とか、呼ばれることもある」








男の子が言った。





火の玉と言われれば、確かに、心霊現象の特集とかで、テレビで見たことがあった。